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2014.09.03 Wednesday author:ryumurao

あとがき (『今より高く売る! 小さな会社のブランドづくり』より)

このブログでは、しばらくシリーズで村尾隆介の過去に書いた書籍の“あとがき”だけをお送りします。

本好きな方で「あとがきから読む」という方は少なくありません。

なぜなら、そこにこそ著者のすべてが映し出されていると考えている方が多いからです。

今、どうしてこのタイミングで、この企画をやるのかについては、またいずれ発表したいと思います。

ブランドに興味を持っている方のみならず、生き方と働き方の一致を模索している方にも、

きっとヒントにしていただけると思います。


スターブランド スタッフ一同

****

私は父がグラフィックデザイナー、
母は祖父の経営する「町の不動産屋さん」の後継者という家に育ちました。

「デザインで伝える」と「小さな会社を経営する」という環境が、
小さな会社の専門のブランド戦略コンサルタントという今の仕事に
つながっていることは間違いありません。

この仕事を「何だかあやしい」と思う人がいるようです。

コンサルタントは具体的なものづくりと違うし、
ブランドという測定しにくいものを扱うので、なおさらかもしれません。

そんな気持ちも理解できますので、コンサルティング先では社長室でなく、
オープンな場で話すことを心掛けています。

コンサルタントは経営者とだけ仕事をしがちですが、
私は50%を経営者、残りの50%を社員と一緒に仕事をするということを
ポリシーにしています。

現場と一緒に汗をかきながらブランドづくりに取り組んでいます。

小さな会社の多くは製品やサービスに自信を持っていますが、
それが伝わっていません。

だからこそ、コンサルタントとして「コミュニケーションのお手伝いをする」のが
私の立場です。成果を上げていく中で、この仕事を理解してもらいます。

ブランド戦略のコンサルタントに対する胡散臭さのようなものを変えるのもまた、
私の使命だと思っています。

自分の置かれている立場を客観的に考え、自分なりの仕事のスタイルを確立するという私の発想は、これからブランド戦略に関わる人にとって参考になるかもしれません。

「自分は優秀なコミュニケーターだ」という意識を持ち、取り組み続けてください。

例えば企業を訪問するとき、私は自分の着ていく服にもたくさんのメッセージを盛り込みます。

真面目一本槍の服装だったら「本当に伝え方が上手なのか」と疑われるかもしれません。

だからといって、いかにも戦略系コンサルタント風な太いネクタイにピンストライプのスーツだったら、「いくらこの人からとられるのか」と不安になります。

現場の人たちに安心してもらうために、
私は少しラフな格好で臨むことを心掛けています。

米国のある著名な食品会社の経営者は「会社をブランドとそれ以外に分割するならば、私は喜んでブランドのほうを選ぶだろう。工場や機械は全部あげてもかまわない。それでも私のほうがうまくやっていけるだろう」と語っています。

ブランドの意義を知る人は、ブランドこそが「何ものにも優る最も価値のある資産である」と気付いています。それは本書で記した「内向きの矢印」です。

そんな意識はどんどん広がっていて、
特にアジアの経営者はこのところ、ブランドづくりに注力してきました。

台湾ではOEM(相手先ブランドによる製造)を手掛けていた自転車のジャイアントやパソコンのエイサー、エイスースなどが自社ブランドで成果を上げています。

韓国のサムスン電子なども同様です。

日本のブランドは一時の勢いがなくなったといわれます。

それでも、日本には戦後、日本製品が世界各地で築いてきた信用力、信頼感という強みがあります。

小さな会社の経営者もこうした部分を生かしながらブランドづくりを進めてほしいと思います。

小さな会社は大企業に比べて地域に根差しているケースがたくさんあります。

ブランドづくりによって「小さくてもきらりと光る会社」 になることは、地域に対して勇気と活気をもたらすに違いありません。

地方では人口減少や少子高齢化という課題が進んでいるだけに、ブランドのもたらすインパクトはいっそう大きいはずです。

継続的な努力があれば、小さなブランドを築くことはできます。

小さな会社が、小さくとも輝くブランドになり、
たくさんのブランドオーナーが日本に誕生することを願っています。


村尾 隆介

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